模試を受けた後の振り返り(サピの模試を想定して説明します。)

 受験生の皆さんは、模試の受験、そして、親御さんにおかれては、その送迎、お弁当準備等お疲れ様でした。本日6月9日は、サピックス、四谷大塚いずれも模試だったようですね。明日月曜からまた、塾、学校、仕事などが始まりますが、今回は模試を受けた後の振り返りについて書きたいと思います。

1 できそうでできなかった問題は、その日のうちに解答解説を確認

2 マイページなどのネット上の速報で正答率がでたら、正答率60%(目安) 以上なのに、間違えた問題を確認

3 成績表が返却されたら、志望校の想定合格点(50%判定偏差値に対応する全科目合計点)と、自分の点数との差を確認(偏差値より点数のほうが、より合格までの距離が体感しやすいはずです。ケアレスミスがなくなるだけで、何点あがり、合格ラインに届く、とわかれば、自分事となり、やる気がわいてくるはず。)

4 3の差を埋めるには、どの問題を正解すべきだったのかを特定するため、 正答率一覧表の上(正答率の高い問題)から順に、4科目横断して、×になっているものを、志望校の想定合格点に達するまでチェック(チェックされた問題が、志望校合格のためにとるべきだった問題です。)し、その問題を復習する。

以下、各項目の補足説明です。
  
1 できそうでできなかった問題は、その日のうちに解答解説を確認

できそうで出来なかった問題や、知識問題で確認したくなった問題があると思います。その問題こそが、その受験生にとってのとるべきだった問題、のびしろである可能性が高いです(さほど大きなエネルギーを費やさなくても伸びるところかも)。
 模試終了時に解答解説が配られるので、帰りの電車、そこでできないなら、帰宅してすぐに、できそうでできなかった問題、知識問題で確認したくなった問題の解説を子に読ませてみましょう。お疲れだとは思いますが、

記憶が鮮明なその日のうちに少しでも復習するのが、短時間で終わらせるコツです。

答案に書いた答えが思い出せなければ、持ち帰った問題用紙の書き込みを見て思い出してみるか、それでもだめなら、サピックスの模試であれば、サピックスマイページから採点前答案を印刷します。
 
 解説を読んでも理解できなければ、必要に応じて、当該問題のテキスト該当箇所(親が探す、または探すのを手伝う)を確認。それを見てもわからなければ、正答率が発表されるまで、掘り下げは留保しましょう(もしかすると、正答率低めの捨て問であるかもしれないので。)

 算数なら、その日の夜から始まる、解答速報動画(算数の動画教材を提供している中学受験コベツバ。関西の中学受験塾の浜学園のトップ講師であった方が解説。昨年度は、後半の問題は有料でしたが、前半の問題は無料で見れました。後半も必要に応じて購入してもよいでしょう。別記事で紹介予定)などを見て確認するのが短時間で早くできるかも(今年は23時以降の配信のようなので、明日以降に確認するしかないですかね。)。

 塾の宿題が残っていても、模試復習を優先させてよいと思われます(一度立ち止まって反省しないと、勉強方法の改善の機会を失うことになりかねないため)。

2 マイページなどのネット上の速報で正答率がでたら、正答率60%(目安)以上なのに、間違えた問題を確認

 正答率60%は目安なので、志望校の想定合格点(次の3で解説)に応じて、70%にしたり、最難関校志望なら、40~50%にします。

3 成績表が返却されたら、志望校の想定合格点(50%判定偏差値に対応する全科目合計点)と、自分の点数との差を確認。

 6年後期のサピックスの志望者動向解説動画で、合格ラインは、50%判定偏差値である、との説明がありました。その偏差値を4科目合計点に換算するには、成績表中の成績分布表から、だいたいの点数を次のように算出します。

 2023年4月の6年生向け第1回は、4科目で1000点満点、偏差値が5上がるごとに点数が58または59点あがっていましたので、この回の模試では偏差値1あがるごとに約12点あがる、と考えてよいでしょう。これをもとに

  志望校合格想定点までの得点
=(志望校50%判定偏差値ー自己の偏差値)×12(模試ごとに変わる数値) 

と算出します。
4,5年生の場合は、もし志望校が決まっていれば、6年生の50%判定偏差値を目安にすればよいでしょう。
(参考 2023年第1回(6年前期)だと、偏差値55に、麻布、駒場東邦、海城1回、63に開成、67に筑駒、57に桜蔭、豊島岡1回、56に女子学院、53に雙葉(いずれも2024年1月時点での鉄緑会指定校(鉄緑会は、難関中高一貫校生が塾生の大部分を占める東大受験指導専門塾で、首都圏は代々木のみに校舎があります。指定校生は、中1春に限り、入塾テストが免除されます。)

4 3の差を埋めるには、どの問題を正解すべきだったのかを特定するため、、 正答率一覧表の上(正答率の高い問題)から、4科目横断して、×になっているものを、志望校の想定合格点(上記3)に達するまでチェック(チェックされた問題が、志望校合格のためにとるべきだった問題です。)し、その問題を復習する。

 4科目横断して、×・・・チェックとは、例えば、×のうち、国語×(正答率85%、配点3点)、理科×(正答率81%、配点4点)、算数×(正答率78%、配点6点、)、というように、正答率の高い順に、×だった問題を志望校の想定合格点に達するまでチェックしていきます。
 それ以外の×は、やらなくていいでしょう。やっている時間もないでしょうし、いわゆる捨て問も多く含まれているものと思われます。できなかったとしてもたいして差をつけられない、と割り切りましょう。

 大切なのは、正答率の低い問題(難問)を正解できることではなく、正答率の高い基礎・標準問題をとりこぼしなく正解して、差をつけられないことです。とりこぼしがあると、難問を正解して挽回しなければならなくなりますが、簡単ではないし、効率的ではありません。

 なお、学校によっては、4科目総合点がよくても、極端に悪い科目があると不合格になってしまうところがあるので、塾で確認するなり、入試要項などでの確認が必要です。

長文、失礼いたしました。ここまでご覧いただきありがとうございました。参考になれば幸いです。

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